学芸便り

2009年4月10日
雛の片づけ(3)


昨日の雛人形のお蔵収納のレポートです。

朝七時。
ぼちぼち、段取りを頭に描きながら始動。
P1000349.JPG うーん。
廊下まで箱を並べてはみたものの、
これからの作業量をこなすには、
いまいち体が重い。。。

八時。
さすがにご飯粒をお腹に入れないと力が出ません。
そこで、シャケの焼いたんと白いご飯のお茶漬けをかるーく二膳ほど掻き込み、

九時。
本格的に作業開始!!
やっぱり、ご飯ですよ。体が動きます!!
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母も手伝ってくれました。



さて、御殿の箱収め。これが結構むつかしいのです。
まず、サイドの枠
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それから、空間に畳の台を置いて前後の欄間
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その上に大きい畳











それから金襖四枚と、脇の金襖二枚を並べて、隙間に敷居、框、御簾をいれる。
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母と撮影しあいっこ。









かなり、重たくなってしまったけれど、母と二人でえっちらこ。蔵まで運び入れました。


P1000363.JPG 廊下には、室礼演出に用いた道具。緋毛氈、手あぶり、卓、屏風、、、
P1000364.JPGのサムネール画像
「ひとつ、ひとつ」と心で呟きながら、それぞれ片づけてゆきます。

なんといっても、大変なのは屏風

特に金泥は重たいのなんのって。
これを蔵の二階に運び上げます。
しかも、一人で!!

これには、深呼吸の後、気合いが必要です。いつまで、一人で続けてゆけるやら、気がかりです。

さて、人形や諸道具の無くなった座敷などの部屋を平生に戻してゆきます。
まずは座敷の欄間に覆いをかけます。
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左右で欄間に変化があるの、おわかりでしょうか。







襖をはずしていたので、がらんと広いままの部屋。昨日の朝までここに御殿飾りのお雛さんがあったとは思えない光景
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襖を出して、元のように。大道具さん顔負けの襖運び。でしょ?
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やれやれ、終了は午後一時半。
長い春の公開でした。
これで、明日から(というか、これを報告しているのは10日だから、)今日から平生にもどりました。
久しぶりの端午の登場です。
公開も済んで、主の気持ちがわかるのか、端午も落ち着いた表情になりました。
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P1000371.JPG ごろんごろん。







ぺろぺろ。
P1000355.JPG 美しい猫を飼っていらっしゃる麻生圭子さんの「猫ぶろ」。写真がとってもきれいだし、コメントも楽しいですよ。皆さんも是非、のぞいてみてくださいね。
麻生さんは、人気ブログランキングにも参加中なので「ポチ」っと、もね。
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うーん、上手くリンクできません。が、上手く検索掛けてみてくださいね。

2009年4月 9日
雛の片づけ(2)


 昨日に引き続き、お雛さんの片づけ作業のレポートです。
お人形などは筆や刷毛を使って丁寧に埃を払い、
時には特製ノズルの掃除機でやさしく埃を吸い取ります。
 特に、今回力を入れたのが左近の桜と右近の橘の埃払い。
葉の一枚一枚、丁寧に筆で払いました。
ついでに歪んだ枝振りも修正。
作業に集中するあまり、この写真を撮るのを忘れていました。

 さて、お人形を雛段から下ろしたら、御殿の解体作業です。
では、順番に。
これが、片づけ始め
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座敷床横の地袋に飾った御神像
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座敷床に飾った古雛さんのクローズアップと、ツーショット。
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二人のいなくなった床
P1000272.JPGのサムネール画像










       右近の橘をはずして、、、と。
P1000281.JPGのサムネール画像
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(左・下)麗しきお姿の右大臣、
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P1000283.JPG美しい。狆を曳く女官、

P1000286.JPGのサムネール画像のサムネール画像











狆曳き官女のアップ

P1000299.JPG狆のアップ


       さあ、どんどんいきますよ。御殿の解体。
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ひな壇の下に空き箱を収納してました。
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お人形を出して、お雛さんのアップ。

P1000310.JPG御簾をはずして、、、

御殿の襖をはずしてゆきます
P1000311.JPGのサムネール画像















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枠だけになりました。














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ここで、姪がやって来たので、手を借りることに。

前後の枠をはずして、、、
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畳を取って、、、
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襖の敷居をはずし、、、
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真塗りの框をはずす、、、
すると、両脇の枠もはずれて、、
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解体終了。  ここでお昼ご飯。 あ〜お腹減りました。姪は、昼から大学に行ってしまい、またまた、一人での後片付けです。
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奥に見えているのがお人形たち。
御殿の下の段。右の箱が御殿を収納する木箱です。蓋もつかいます。
P1000325.JPGすべて使って組み上がるひな壇
なのでした。
ちょっと、わかりにくいですが、御殿の木箱とひな壇は、けっこうアクロバティックにつなげています。

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人形を全部仕舞い終えたのは、午後五時過ぎ。
頭の芯がくらくら、じんじん、するほど疲れ果てていましたが、まだ、手つかずの部屋に、母の実家「齊藤家」からやって来たお人形が残っています。
「明日にしようかな〜」とも考えましたが、意を決して、午後六時過ぎ、作業再開。

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齊藤家のお人形のご紹介。
これは「女人形」と「男人形」


(下)享保雛

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享保雛
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古今雛
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P1000347.JPG三人官女。その他諸々。すべて箱に収まったのは午後八時を廻っていました。
ひゃ〜。つかれました。
次の日は、蔵へ仕舞う作業が待っています。体力勝負です。
続きは、また明日。。。


今日もよいお天気でした。
朝の九時すぎ、いよいよお雛さんのお片づけ開始!
埃払いの為に用意した筆、刷毛、そして手製の掃除機ノズル!!

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P1000334.JPGのサムネール画像

(左)日本画を描く為に持っていた筆が役立ちました。
(右)掃除機のホースにラップの芯を延長し、さらに先が平べったいノズルを取り付けた、特製埃吸い取りノズルです。ラップの芯を用いた訳は、吸引力を調節する為です。数カ所穴を開けることで、強すぎる吸引力をほどよく調整しました。先にはガムテープでガーゼを固定。これで、吸った埃の質が把握できます。

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まずは、座敷床に飾った古雛さんから。平筆で。

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次は自分のお人形をやさしく。思い出がいっぱい。

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おたっお婆ちゃんのお雛さんも、こそこそっと。

こうして、まずは当家ゆかりの人形ばかり朝から埃を払って箱に収めました。
もう夕暮れになってました。
続きは明日にしようかという気持ちを払いのけ、母の実家である齊藤家より依託されたお人形も仕舞うことに決めました。
すべての人形を箱に収め終えたのは夜の八時でした。

とにかく「一つずつ、一つずつ」と心に念じながら、一人で仕舞い終えることが出来ました。
ほっとしました。
ちなみに、写真はすべてセルフタイマーを掛けて自分で撮影。
こうしないと、誰も記録を残してくれませんから。
続きは、明日に。







長い室礼期間を過ぎ、すっかりお疲れのお雛様。
先週の土曜日に雨が降ったあと、日曜日からは晴天続き。
なので、明日はいよいよお雛様を仕舞います。
今回の公開会期間中にご来訪の方からお教えいただき、三体の人形の作者がわかったので、その人形をクローズアップした写真も併せて、お片づけの様子をルポします。
お楽しみに。


一般公開がはじまったのは、20日のお彼岸でした。
そして、今日で春の特別一般公開は終了。
毎日、花冷えが続きましたが、大勢のご来訪を得て無事に本日をむかえることが出来ましたことを感謝したいと思います。
 お越しくださった皆様、本当に有難うございました。
そして、ボランティアで受付、邸内の説明と監視をいただきました皆様、いつも変わらぬご協力をいただき、深く御礼申し上げます。
 そして、物販と喫茶の運営にお力添え戴きましたアプリのご関係者に、この場を借りまして御礼申し上げます。

P1000204.JPG「格子の間」に生けたバイモ。

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正午、春の日差しに格子のシルエット


 さて、今週末4月4日(土)、5日(日)は、当会の維持会員様をご招待する特別公開です。
こちらでも、喫茶(有料)で歌子手作りの庭の「夏みかんパウンド」や「夏みかんマーマレード」つかった「夏みかん湯」など、あたたかいお飲物を準備して、皆様のお越しをお待ちいたしております。
 「春限定、杉本家の庭の恵み」を
ご来訪の機会に是非、ご賞味頂けますよう、春の日差しの雛飾りと併せまして、皆様のお越しを心よりお待ち申し上げます。





先日、お約束しました
公開中の期間限定喫茶で使用している器です。
これは、「夏みかん湯」に使う器のソーサーとして使用しました。
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P1000177.JPGこれは、「自家製 桜餅」に。
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これは、「夏みかんパウンド」に。

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(左)これは、「夏みかん湯」に。
(右)これは、焙じ茶用の湯飲みとして使用しました。

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 昔は、一度に大勢のお客様にお接待などをする際、
家に仕出し屋さんに入ってもらい、家の道具でおもてなしをしていました。
 その頃の忘れ形見的な器。
 今回は、喫茶で活用することにしました。
使っているのは、主に伊万里。
本来の用途は、向こう付け。
でも、たっぷりの「夏みかん湯」や焙じ茶用の「お湯呑み」にしました。
自家製のケーキや桜餅用にも伊万里のお皿を使用しています。
流水に桜花の染め付けが、この季節にぴったりと合いました。
写真は、今晩にでもアップします。
ぜひ、公開期間限定喫茶にもお立ち寄りくださいませ。



この春の特別公開期間に限った特設喫茶をお台所に設けています。
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これは、喫茶のテーブルに生けた庭の花々。奥には夏みかんが見えてます。
アネモネ、ヒヤシンス、ラッパ水仙
このラッパ水仙は、
ベルギーを代表するフラワー・アーティスト
ダニエル・オスト氏が以前当住宅で個展を開かれた際の置き土産です。
今年も来週末に京都 金閣寺での展覧があります。ぜひ、ご覧ください。

 さて、話がすっかりそれてしまいましたが、
今回のmenuのなかでも人気は
「庭の夏みかん」をたっぷりと使ったパウンドケーキ。
桜餅も自家製で準備していますが、
「お薄」のお菓子に、このパウンドケーキを注文される方が圧倒的に多いです。
えっ、お抹茶に洋菓子?
と思われるかもしれませんが、これが合います。
それで、毎晩
閉館後にパウンドを焼く私としては
嬉しい悲鳴。
このパウンドに入れる「夏みかんの皮の甘煮」です。
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これで、七個分あります。
ひとつのケーキに約一個分の夏みかんピールが入ります。
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こんな風に焼き上がりました。
奥の瓶は、「夏みかん湯」になる「夏みかんマーマレード」です。
これは、夏みかんをまるまる使って煮ます。
寒い日には、暖まる飲み物が人気です。
春風の吹く、暖かい日には
もぎたて、搾りたてのフレッシュ・夏みかんジュースもお奨めです。
疲れがとれますよ。
 期間限定
杉本家の庭の収穫物のお味を召し上がれ〜






今年の室礼のテーマは「春の日差し」です。
部屋の西側に障子が四枚はまった八畳の座敷。
午後2時過ぎから3時半までが最も美しい時間帯です。
お雛さんは、逆光のシルエットになりますが、
これもまた、よろしいのでは。
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上段の影は、享保雛(右)と古今雛(左)
いずれも母の生家の人形ですが、今は当会で維持保存しています。
ぜひ、晴れた日にお越しいただきたいです。
次は、当家ゆかりの「源氏枠御殿飾り」です。
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もうちょっと、ましな写真は次回に載せます。
お楽しみに。

ご来訪のお客様からお声を掛けて頂くと、教えて頂けることが多く、嬉しいです。
皆様のお越しをお待ちいたしております。

人形の室礼は、毎回異なります。
今年にしか出会えない、
春を見つけにお越しくださいませ。





春の公開のお知らせです
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【一般公開】
平成21年3月20日(祝)〜29日(日)※途中23日(月)は休館
受付時間 午後1時〜午後5時(閉館は午後5時半)
●この期間中のご来訪にご予約はいりません。
●一般のご来訪は、大人お一人1,500円・高校生以下お一人800円です。
★当会維持会員のみなさまは、当会より予め送付した「ご招待券(ミドリ色)」をご利用ください。2名様をご招待いたします。尚、ご招待を超える人数については、大人お一人1,500円/高校生以下お一人800円です。
※会員様へ同封した「会員公開ご招待」のピンクの券は、一般公開にもご利用いただけます。

【杉本家保存会維持会員特別公開】
平成21年4月4日(土)5日(日)
受付時間 午後1時〜午後5時(閉館は午後5時半)
●この期間中のご来訪にご予約は入りません。
●ご来訪は、当会維持会員のみなさまへ予め送付した「ご招待券(ピンク色)」をご利用ください。2名様をご招待いたします。
●尚、ご招待を超える人数については、大人お一人1,500円/高校生以下お一人800円です。
※一般公開ご招待のミドリの券は、会員公開にはご利用になれませんので、ご注意ください。

◆《本企画展、期間限定特設いっぷく処(有料)のご案内》
杉本家の裏庭には大きな夏みかんの木があります。今年も沢山の実りが金色に輝いています。
P1000055.JPG この邸内の「実り」をご来訪の方々と分かちたいと思い、夏みかんを使用したお菓子を準備いたします。ご来訪の機にお飲物と併せてぜひ、ご賞味ください。

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杉本歌子

京都市生まれ。杉本家九代目の三女。
財団法人奈良屋記念杉本家保存会学芸員。杉本家古文書の調査研究主任。
京都造形芸術大学非常勤講師。
季節の室礼、年に三回ある公開事業の企画、運営、展示を行う。
また、杉本家古文書の調査研究主任として当家の歴史を研究するかたわら、庭の草木をスケッチし、生息する生物を観察する日々を送る。

※ブログ「杦庵の日々」を 始めました。

ならや日記に関するお問い合わせは、財団法人 奈良屋記念杉本家保存会まで。

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