『文化サロン「触」体験記』
「鏡開き」火鉢と手あぶり 1月18日開催

暮らしの中で使われるはずの道具の数々は、美術品として展示され大事に扱われる一方、実際手にとって使う機会は少なくなりました。 そんな道具を身近に手にとり鑑賞する「触」の企画を体験してきました。

1/18は「鏡開き」の企画、少人数でゆっくり火鉢にあたり雑談をしながらスタート。

今回使用された火鉢は、持ち運びしやすい手提げ火鉢。織部焼や粟田焼などで、それぞれ杉本家の人々が歴代使用してきたもの。ひとりひとつひざの横に置いて手をあてるとほんのりと暖かく、陶器のなめらかな触感も手になじみます。

ほかにも京町家の冬のしつらえについて歌子さんよりご案内いただきました。学芸部長としてしつらえを 担当されている歌子さんご自身から聞くお話は大変勉強になりました。

その後、みんなでカチカチの鏡餅の代わりにちいさな丸餅を長火鉢で焼いて、歌子さん特製お善哉をいただきました。

ちいさな火鉢と、甘いお善哉でおなかのあたりにぽっかりと陽だまりができたような気分!

障子を開けると1月のひんやりとした空気が頬に触れて、ふっと現実に引き戻さる感覚も新鮮です。

とおりのすぐ向こうはにぎやかな京の街中とは思えない、ゆったりとした冬のひとときでした。

 

「ならや 杉本会」文化サロン 「触」第2回目  楽11代慶入、楽12代弘入など 所蔵茶碗と菓子皿を用いた特別な薄茶の一服  ※ 要着物着用
3月20日(金・祝)10時半~12時 
くわしくはこちらhttps://www.sugimotoke.or.jp/2020/01/15/salon4/